koto column
印象的なコト

雑誌の取材でホテルオークラへ行ってきた。

オークラと言えば、昔から、高級に「超」がつくほどの
ホテルとして有名だが、落ち着いたたたずまいと凛とした
雰囲気は、まさに日本の"侘び寂い"の極致という気がして、
思わず姿勢を正さずにはいられない場所である。

そんなオークラへ雑貨の取材かい?という方がいるかも
しれないので、あえて今回のお仕事、ビジオモノ8月号
の予告をしておこう。

私は、基本的にはあまりこだわりのない人間だと
思っているが、癒し系のモノコトには非常にどん欲
で、ありとあらゆるマッサージ、エステ、リラグゼー
ションスポットにお金を注ぎ込んできた。

出張に出ればホテルの電話の7番(たいていマッサージ室直通)
を利用せずにはいられないし、新手のエステができたと聞けば
泥を塗られようが、包帯でぐるぐる巻きにされようが、試さ
ずにはいられない。

そんな私の癒しマニアぶりを、雑誌のエステやリラグゼー
ション特集にご活用いただいているというわけで、今回の
オークラの取材は「ちょっと豪華に夏のリラグゼーションを
満喫しよう」という企画のためのものだった。

通常のレディースプランをワンランクアップして、スィート
に宿泊しながらエステも楽しんでしまおうという、何とも
ゴージャスなプラン!

このプランを紹介してくれのが、ホテルオークラの広報担当
の小栗さんだ。

きびきびとした行動と適格な言葉選びはまさに日本の超一流ホテル
の広報!といったバリキャリの鏡のような彼女だが、実は、プラン
の話し以外にも、趣味のこと、自分の仕事のこと、好きなホテル
の話しなども内緒できかせてくれたりして、気さくなところが
とても魅力的な方だった。

短い時間だったが、興味深い話と終止笑顔で対応してくれる
彼女に感心しながら、私は清々しい気持ちでホテルを後にした。

そしてその翌日のことである。
私の元に1通のハガキが届いた。
それは、取材のお礼とzakka+のホームページを楽しんだ
という小栗さんから送られたものだった。

忙しい彼女が、ほんの短い時間、会話を交わした1ライターの私に
わざわざペンをとりポストに出向く面倒な手間をかけ、お礼の言葉を
送ってくれたのだ。

私はこの時、完全に小栗さんに"やられて"しまった。

私自身、フリーで仕事をするようになってから極力「筆まめ」を心
がけている。しかし、簡単に思えるその作業は、実はとても面倒で
あるということを痛感している。

だからこそ、もしも仮にそれがホテルオークラの1広報としての
仕事の流儀だったとしても、実践できる小栗さんは実にすごい人だと
感心してしまう。

バリバリに仕事をこなす女性の姿というのは、取材だけでなく、
プライベートでもたくさん接する機会がある。
しかし、どんなに一生懸命仕事をしていても、どんなにその場で
優雅に振る舞えたとしても、その後に残る印象というのはどれくらい
のものだろう?

1枚の手書きのハガキは、送ってくれたその人自身はもちろんのこと
極め細やかな心配りができる女性を印象づける驚異のツールなのだ。

そう実感させられた私は、今バックの中に小栗さんからいただいた
ハガキと一緒に数枚のポストカードをしのばせ、持ち歩いている。

フリーランスで仕事をしている人間として、1人の女性として
彼女を見習いたいと思う。

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